鳥水木BOOKS 2「文鳥・夢十夜」

こんにちは、鳥飼(とりかい)店長です。

前回のブログ(→鳥水木BOOKS 1「トラちゃん」)の続きで、
第2回目の気になった本の紹介です。

torimizuki_books2今回ご紹介するのは、夏目漱石「文鳥・夢十夜」です。
「文鳥」がタイトルの短編がおさめられていて、
明治の人が、夏目漱石が、小鳥についてどういう目線で
物語っているかに注目しました。
まずは、文章が、言葉遣いが達者なのにただただ驚きます。
鳥の様子、見ている人の気持ち、ヒンヤリとした場の空気が
読んでいるうちに絵としてはっきりと頭に入り込んできます。
もう一つは、鳥に対してとてもあっさりしている所です。
今、鳥を飼っている者の目からみると冷たいのでは、と怒りさえわいてきます。
鳥に対しておざなりな態度が、終盤に近づくに連れ
いやな予感をますます大きくしていくのです。
でも、振るまいとしてよりも心の中の気持ちの方は十分に伝わり、
ひどいやつだと思いながら、主人公に感情移入してしまうのが不思議です。
それは、描写力とか技術力が卓越しているためだと思いました。
そして、一番のこの本の気になるポイントは、
じつは表紙の装丁です。飾っておいてもすてきなカバーで、
裏表紙には作者の名前が記されていました。
→津田青楓(つだ せいふう)装幀「色鳥」
漱石とゆかりのあった明治から昭和にかけての画家の方のようです。
このカバーだけでも、手に入れる価値はあります。
ぜひ、あなたの本棚に一冊。

てんちょ。

【鳥水木BOOKS】
鳥に関する本、鳥を題材にした本などを少しずつそろえてご紹介しています。
ぜひ、のぞいてみてください。→鳥水木BOOKS

 

banner9↑鳥グッズや鳥モチーフの雑貨が続々、入荷中!ぜひ、のぞいてみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA